しかし、国が8年半も積極的には勧めないという姿勢でお知らせを送らなかったため、うちそびれた女性がたくさんいます。 そんな人に今年の4月からもう一度無料でうつチャンスを与える「キャッチアップ接種」(1997年4月2日~2006年4月1日の9学年の女子が対象)が始まりました。 からここの森の探検隊の一人である高校3年生のコモモさん(18)が、キャッチアップ接種するのを同行取材しました。 「楽しみではあるけれど、ちょっと副反応も心配かなという気分です」 コモモさんは、国がお金を出してくれる小学校6年生から高校1年生の間は、母親に接種を止められていました。その頃、HPVワクチンをうった後に痛みやけいれんなどが長く続くとマスコミで盛んに報じられ、怖い印象を持っていたからです。 「うったら副反応が出る恐れがあるし、うっても子宮頸がんにかかる可能性があるんだから、うつ必要はないんじゃないかと言われていました」 中学3年生ぐらいに、そろそろ無料でうてる期間が終わるから、ということで一度話し合ったそうです。それでも周りでうっている人はわずかしかおらず、なんとなく見送ってしまいました。 その後、HPVワクチンについての情報を見ているうちに、「やはりうてば良かった…」という後悔が湧き上がってきました。でも3回で5万円もかかるお金の負担は大きいです。 しかし、コモモさんがからここの森で一緒に活動する大学生、江連千佳さんたちが「私たちも無料でうちたい」と運動し、今年4月から「キャッチアップ接種」が実現することになりました。 「母も今になって『私は反対していなかった』と言い出して、『コモモがうちたいならうてばいい』と言ってくれました。江連さんたちが活動して実現したことの恩恵が受けられて嬉しいです」

うっている間は「痛い!」

住んでいる自治体から送られてきていたキャッチアップ接種の予診表を受付に出し、今日の体温を測ります。 診察室に呼ばれると、前院長の上里忠彦先生が、キャッチアップ接種の説明をして、「将来の女性の健康のためになるので、友達にも勧めてくださいね」と語りかけました。 このクリニックでも定期接種の標準接種時期である中学1年生と、最後のチャンスである高校1年生が受けにくることが増えているそうですが、キャッチアップ接種はまだ少ないと言います。 上里先生は針を刺して「大丈夫?手がしびれたりしない?」と確認しながら、注射液を注入します。 「うっている間はやっぱり痛いです」 でもうった後は「今は全然痛くないですね」と笑顔になりました。

「これで子宮頸がんを予防できると思うと安心」

接種後、待合室に移動して30分様子を見て、何も問題は起きませんでした。これで1回目の接種は終了です。 コモモさんは晴れやかな笑顔で帰っていきました。 ※コモモさんはその後、11月11日に3回目をうち終えて接種を無事終了。2回目、3回目も特に副反応はありませんでした。 大人になるにつれて誰もが経験する、からだとこころの変化。初めての出来事にびっくりしたり、不安を感じたりしたときは、探検隊の仲間と一緒にこたえを探しに行こう!「生理ってなに?」「ナプキンってどう使えばいいの?」など、“はじめの一歩“を助ける様々な情報をまとめています。

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