「私もこんな風に年を重ねたい!」「こんな女友達との関係、憧れます…」などの声が多数寄せられています。 単行本描きおろしの「晴子さんの決断」では、3人がルームシェアをはじめるに至ったきっかけの日を描いています。 栞さんと沙苗さんが同居していた家に晴子さんが加わったことは描かれていたものの、その詳細は明かされていませんでした。
作者は、イラストレーター・漫画家のseko kosekoさん。魅力的な3人のマダムが生まれるまでを聞きました。
年齢や性別は関係なく日頃からいいなと思った服装の画像を保存したり、街中で素敵だと思ったファッションをメモしたりしていて、シニア女性を描く時もそれを参考にしています。 仕草はそれぞれのキャラクターと性格が近そうな周囲の人を観察しています。友人と過ごしている時も「この仕草、栞さんがしそうだなぁ」なんて考えています。 ――特に描いていて楽しかった1枚はありますか? お洋服はどれも考えるのが楽しいですが、巻末に掲載した1枚絵のイラストはシチュエーションや洋服を自由に描けたので好きです。 特にお気に入りは、スケボーをするマダムたちですね。ファッションもポーズもそれぞれのキャラクターの個性がうまく表現できたと思います。 いただいたコメントはどれもうれしいものばかりですが、マダムたちに年齢が近いという方が「漫画を見て将来の夢ができました」と言ってくださったことが特にうれしかったです。
描きおろしは一番最初に考えたエピソード
――描きおろしの「晴子さんの決断」、それぞれの関係がとてもよくてちょっとうるっとしてしまいました……。3人がルームシェアをはじめたきっかけが描かれています。 SNSにこの3人の漫画を投稿し始めた時点で、3人がルームシェアを始めたきっかけや、晴子さんの葛藤、3人の関係性は決まっていました。 先に「寒い季節のマダムたち」をSNSに載せたところ好評だったため、3コマ形式のマンガの方が皆さん読みやすいのかな?と思って今のスタイルになっていました。 書籍化の際に担当編集さんが「この話も載せましょう」と言ってくださったので、今回、描きおろしとして手直しして掲載しました。 新しいことをするのって、楽しみに感じる人もいれば不安を感じる人もいると思います。 晴子さんは後者なのですが、不安が拭えぬまま新しい生活を始めるよりも、安心して新しい生活に臨んでほしかったのでこのお話を加えました。 沙苗さんは晴子さんの不安に鋭く気付いてスマートに気遣ってくれますが、栞さんはパワフルさで「3人で過ごすのは楽しい」ということを感じさせてくれます。] きっと晴子さんも、2人それぞれの接し方にかなり安心させられたんじゃないかなと思います。