香取慎吾が4月13日、2年3ヶ月ぶりのアルバム『東京SNG』を出した。「タキシードが似合う音楽」をテーマに、生バンドをバックに大人なジャズを歌い上げている。 3月には突然、TikTokのアカウントも開設。絶えず新境地に挑み続ける香取に、この春、新たなスタートラインに立った新社会人たちへのメッセージを聞いた。

もう1人の自分

違うところ、違うところに行きたがるんですよ、僕が。ファーストアルバム『20200101(ニワニワワイワイ)』は、デジタルで「今」な音だったので。 他のお仕事もそうなんですけど、自己プロデュースというか、「香取慎吾がこんなことやったら面白いんじゃないかな」とか、「アイツにこんなことやらせたら楽しいんじゃないかな」みたいな感じでずっと生きてるんです。 ――頭の中に、もう1人の香取さんがいる感じでしょうか。 はい。アルバムはイコール、ステージともつながっていて。タキシード姿でビッグバンドを従えて……っていうのは見てみたいなと。そんなところから始まった感じですかね。

「稲垣さんとは…」

そうなんですよね、稲垣さんのジャズ。 草彅と僕、昔からずっと2人でいる感じなんですけど、実は稲垣さんとも映画や音楽で結構、話が合って。 皆さん、あまりイメージないのかもしれない。でも、音楽でもジャズ含めて、マニアックなところとか、好きなところが似ていたり。 草彅には全然通じない話で盛り上がることも多くて、通じるものがあるんですよね。 ――お2人にはもう聴いてもらいましたか。 まだなんです。 ――稲垣さんは「ここ、あれでしょ」みたいな感じで、いろいろ言ってくれるかもしれないですね。 そうだと思いますね。

TikTokに挑戦

(ダンスを)やってくださいよ! ――無理です、無理です。それにしても、始めたばっかりなのに、ものすごくたくさん動画をアップしてましたね。 なんか、そうみたいですね。 ――「そうみたい」って、香取さんが撮ってるんじゃないんですか? やってるんだけど……だって、短いし超ラクですよ? たとえばYouTubeだと、少ない人数ですけどYouTubeのスタッフがいて。撮影っていったら1日何本も撮るんですよ。結構、大変。打ち合わせ的なこともするし。 でもTikTokはもう本当、TikTok用にスタンドみたいなのを買ったら、仕事の合間にポッて撮れちゃう。 上げているのも全部、一発撮り。自分で撮って「OK」って言ったら、1日で20本くらい撮れちゃうから。

検閲ナシの自己判断

ストックが今、とんでもない数あります。今みたいに「たくさん上げてますね!」って言われるので、(えっ、そんなに上げちゃいけないんだ……)と思って少し抑えるようにして。グッとこらえてます(笑) ――「まだダメだ、我慢だ」って(笑) まだ我慢だって。最近は10時間あけてます。10時間経ったら、もう1本上げてもいいか、みたいな。 いろんな大人の人たちに力を貸してもらって始めたけど、いつ撮影するか、投稿するかっていうのは、検閲ナシの自己判断です。 SNS全般そうなので、TikTokもそんな感じでやってたら、一番近いマネージャーに「すごい上げてますね!」って。

「えっ、マズい?」マネージャーも驚き

「えっ、マズい?」みたいな。コメントを見ていても、「慎吾ちゃん、TikTok始めたんだ……すごい上げるね!」って書いてあって。だから、よくわからないですよね。 ――ペース配分が? うん。とんでもない数できちゃいますよ。 ――どんどん上げちゃってください! TikTokを始めたキッカケはやっぱり、もう1人の香取Pが「やってみたら?」と勧めてきたんですか。 人生の新しい道を歩み始めた時に、SNSをやってみようと。ABEMAの番組でSNS始めます!みたいな感じで始めて。そこから稲垣さん、草彅さんと順番に、他のものも増やしたりしてきて。 ブログやTwitter、Instagram、YouTubeとかやってるなかで、TikTokも自分でサクッとアカウント作っちゃおうくらいに思ってたんですよ。でも、面白いです。

信じる道を突き進んで

――香取さんはやTikTokなど新しい分野に貪欲に挑戦しています。この春、新たに社会人になるフレッシュマンの人たちにメッセージをひと言いただけますか。 きっと大変ですね。すごい大変。楽なことの方が少ないだろうし。 だけど、信じる道を突き進んで。信じられなくなったらやめていい。僕はそれぐらいの方がいいと思います。 なんかもう嫌だなと感じても、どこかに思いが残っている時、このままやっていきたいけど、でも疲れるし……なんて場合もあるかもしれません。 最初に言ったように楽なことはない。疲れるのは疲れるし、苦労もたくさんするし。 つらさに負けずに自分の信じる道、夢をずっと思い続けていたら……「叶う」というよりは、気づいたら10年ぐらい経ってるんじゃないかな。 その先は、またその先ですから。 衣装:YOHJI YAMAMOTO /ヨウジヤマモト

                               2022     - 48                               2022     - 66                               2022     - 89                               2022     - 14                               2022     - 15